こんにちは、公認訓練士のいぬ先生です。
以前『ハウスに犬を入れるのはかわいそう?そんなことはありません!その理由を公認訓練士が解説』でお伝えした続きになります。
まだご覧になってない方は事前に内容を理解しておくと分かりやすいと思います。
この記事を読めば
- ハウストレーニングのやり方が分かる
- 犬の学習工程が分かる
- 犬の訓練のコツが分かる
以上の効果が得られます^^
では早速みていきましょうー
ハウストレーニングの始め方
ハウスの有用性や犬の本能に適っていることは分かった!じゃあトレーニングを始めよう!
そういう方に準備するものや教え方をお伝えしていきます。
準備するもの
- ハウス
以上です^^
基本的に全面囲われている物が良いです。
屋根が空いているものは落下物を防いだり飛び出しの防止の観点からおすすめしません。
心構え
犬のどんな訓練やトレーニングでも同じですが、基本は『だんだん・じわじわ』です。
さっさとサクサク教えられる場合もあるはあるのですが、それはごく一部の優秀な犬だけです。
さらに訓練士の弛まぬ努力と臨機応変で柔軟な対応が可能にしている芸当ですので、一般家庭の子では無理だということを覚えておいて下さい。
具体的方法7ステップ
- ハウスを置いておく
- ハウスに自由に出入りできる
- ハウスに号令と共に入れる
- ハウスに入れて扉を閉める
- ハウスに一定時間入れておく
- ハウスにいるときは構わない
- ハウス生活を基本にする(ゴール)
具体的に解説していきます。
1.ハウスを置いておく
ハウスを設置したい場所に置いておくだけです。
生き物は変化を嫌います。それは犬も同じです。
いつも無いものが突然現れたら少なからず驚きます。
その気持ちを『だんだん』慣らしていきます。
いたずらにハウスを触って音をたてたり動かして驚かせることは逆効果ですのでやめて下さい。
犬がハウスを見ても何も反応しなくなったら次に進みましょう。
2.ハウスに自由に出入りできる
扉を開けておいて犬が自発的に自由に出入りできるようにしておきます。
その補助としてハウスのなかにおやつやフードの粒をパラパラと撒いておくのも効果的です。
この段階では犬の体を触っての誘導は良くありません。
あくまで犬の入りたいという気持ちが大切です。
その結果おやつやフードを食べられたという良い思いができるのが狙いです。
犬がハウスに出入りするのを躊躇わなくなったら次に進みましょう。
3.ハウスに号令と共に入れる
2と同じようにハウスの中に食べ物を入れておき、扉を閉めておきます。
犬が中に入りたい仕草をしたら、号令をかけて扉を開けてあげます。
その瞬間によく褒めます。食べている間は褒め続けても構いません。
食べ終わったら自然にハウスから出てくるのを待って、同じことを繰り返します。
号令で自然に入れるようになったら手順を逆にして、入ってから食べ物をあげて下さい。
スムーズにハウスに出入りができるようになったら次に進みましょう。
4.ハウスに入れて扉を閉める
ここから失敗する飼い主さんが多いので注意が必要です。
号令でハウスに入れて褒めます。
そのまま扉を閉めて一瞬待って、扉を開けます。
その瞬間に褒めて食べ物を与えます。その際に犬はハウスの中に居ても外に居てもどちらでも構いません。
この一瞬を『だんだん・じわじわ』伸ばしていきます。
コツは扉を閉めて犬が吠える前に開けてあげることです。
扉を閉めても特別反応しなくなったら次に進みましょう。
5.ハウスに一定時間入れておく
ここから人間の我慢が試されます^^
指示でハウスに入れて扉を閉め、そのままその場を離れます。
この状態になると吠える子がいますがその時は無視してください。
そして犬が吠えていない、落ち着いているときにハウスから出して構ってあげます。
よく褒めて遊んであげてください。
次の項目は同時進行に近いので併せて確認して下さい。
6.ハウスにいるときは構わない
ここで吠えるからといって声をかけたりすぐ出したりしないで下さい。
「騒げば出してくれる」と犬が学習する結果になってしまい、そうなると非常に厄介です。
飼い主さんが乗り越えるべき場面です。
コツは5.の時間をランダムにすることです。
5分できるから6分、6分できるから7分と伸ばしていく必要はあるのですがそれだと犬がイヤになってしまうのです。
「ずっと待つくらいならすぐさま吠えてやろう」と。
突然30秒で出してあげたりすることで「いつか出れる。今すぐかもしれないし10分後、30分後かもしれない。じゃあその時がくるまで待ってみよう」という意識に変わります。
このランダムさを上手に取り入れて下さい。
ここまでできたら最終段階ですね。
7.ハウス生活を基本にする(ゴール)
ハウス生活を基本にしていくと「遊ぶ時だけ出れる」と犬が思ってくるので出せ出せと吠えることは無くなります。
ここまでくれば余裕のあるときにリビングなどに出して一緒にくつろいだりしていいです。
そして犬に構わないのであればハウスに入れます。
そうすることでお互いに(特に犬)一人になる時間ができますからね。
ここまでできれば完璧です!
まとめ
- 少しずつ段階的にトレーニングしていく
- 犬の理解度や安心感などを観察しながら進める
- 最終的に一緒にくつろげるようになる
いかがでしたか?
多くの飼い主さんが『犬のしつけ』だと思っています。
犬だけ頑張ればいいと思っている飼い主さんが多いということです。
ここまで読んでくれた方はお分かりかと思いますが、犬のしつけや訓練は『相互努力』が必要です。
犬に我慢や理解を求めるなら、人間も理解や我慢が必要です。
その意識があれば「うちの子は何もできないバカ」なんて言葉は出てこないでしょうし^^
私は人間の犬リテラシーの向上が犬の幸せに大きく関与すると思っているので飼い主さんにもズバズバ言いますよ^^
脱線しましたがハウストレーニングを進めて犬と人間の良い関係を作れる助けになれたら嬉しいです。
では^^
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